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世界有数の医療データ企業Datavantがアイルランド・ゴールウェイにグローバル研究開発拠点を開設

世界有数の医療データ企業Datavantがアイルランド・ゴールウェイにグローバル研究開発拠点を開設

左から、アイルランド政府産業開発庁 Michael Lohan長官、企業・観光・雇用省 Peter Burke大臣、Datavant CEO Kyle Armbrester氏、Datavant エンジニアリング・バイスプレジデント兼ゴールウェイ技術責任者Ciaran O’Toole氏
 

世界有数の医療データプラットフォーム企業であるDatavant(本社:米国、アリゾナ)は、ゴールウェイにグローバル研究開発センターを開設し、アイルランドに進出することを発表しました。

Datavantは初期計画とし、ゴールウェイのグローバル開発センターで2027年末までに最大125人を雇用する予定です。採用はすでに始まっており、さまざまな技術職が募集されています。 Datavant Irelandは、ゴールウェイに拠点を置くスタートアップインキュベーション施設「ポーターシェッド」で業務を開始し、その後今年中に市内中心部に拠点を開設する予定です。このプロジェクトはアイルランド政府産業開発庁及びアイルランド政府の支援を受けています。 

DatavantのCEOを務めるKyle Armbrester氏は、3月31日にゴールウェイのポーターシェッドで開催されたイベントにてこの発表を行いました。同イベントには、産業・観光・雇用省のPeter Burke大臣、アイルランド政府産業開発庁のMichael Lohan長官も出席しました。 

また、Datavantの経営チームから、最高技術責任者(CTO)を務めるMatt Vail氏、ライフサイエンス・エコシステム・公共セクター担当ゼネラルマネジャー兼プレジデントのArnaub Chatterjee氏、Susan Yun最高人事責任者(CPO)が出席しました。 

同社はまた、新たにエンジニアリング・バイスプレジデント兼ゴールウェイ技術責任者にCiaran O’Toole氏が就任したことを発表しました。ゴールウェイを拠点とするO’Toole氏は、Datavantエンジニアリングチーム構築の指揮を執り、同社のライフサイエンステクノロジーのロードマップ構築とエンタープライズテクノロジー部門との統合に注力していく予定です。O’Toole氏は前職にてボストンを拠点とするグローバル人材紹介会社Globalization Partnersのソフトウェアエンジニアリング部門バイスプレジデントを務め、アイルランドのエンジニアリングチームの立ち上げと、ゴールウェイ事務所の開設を指揮しました。また、そのキャリアの中で多機能かつパフォーマンスの高いエンジニアリングチームの構築と維持にも尽力してきました。

Datavantは8,000人以上の従業員を擁する、安全でコンプライアンスに準拠した医療データ交換の世界的リーダーであり、世界の医療データを安全かつアクセスしやすい、実用的なものにしています。米国におけるDatavantの広大で多様な医療データ交換は、「ネットワークのネットワーク」として機能し、そのプラットフォームを通じてライフサイエンス分野、保険者、医療機関の間でプライバシーを保護したシームレスなデータ交換を実現しています。

Datavantは、EHR(電子健康記録)、請求データ、検査結果、臨床試験データ、消費者データ、健康に関する社会的要因データなど、患者の異なるデータセットをプライバシーに準拠した方法で統合することで、医療現場の各関係者がこれまで得ることができなかったインサイトと機会を活用できるよう支援します。 

アイルランドを拠点とするDatavantの新しいグローバル開発センターは、製品開発におけるグローバル開発アプローチ全体をサポートし、Datavantの技術・製品開発チームの一部として運営されます。米国外にグローバル開発センターを設立するという決定は、優秀な技術者を活用し、24時間体制で生産性向上を目指すという意図に基づいています。Datavantがゴールウェイを選んだ主な理由として、ゴールウェイ、そしてアイルランドには豊富な人材プール(特にヘルステック分野の経験豊富な人材)があることと、DatavantのEUの顧客に近いことの2つが挙げられています。   

採用はすでに開始されており、初めは技術職が中心となり、その大半はDatavantのプライバシーおよび連携技術の開発に焦点を当て、ライフサイエンス、エコシステム、公共部門のビジネスを支援する予定です。また、セキュリティや企業システムをサポートする技術職も募集しています。ゴールウェイを拠点とするチームは、エンジニア、データサイエンティスト、プライバシーの専門家、製品管理スペシャリストを含む、イギリス拠点の専門家たちのチームを基盤にDatavantの体制を大きく強化する予定です。

アイルランド政府の企業・観光・雇用大臣であるPeter Burke氏は、ゴールウェイにおけるDatavantの研究開発センター開設を祝し、次のように述べました。

「センターの開設に伴い、ゴールウェイでは今後2年間に125人を雇用する計画であり、これは政府とIDAによる地域開発への取り組みを支持し、後押しするものです。エンジニアリング職の募集はすでに開始されており、西部地域は高等教育機関であるゴールウェイ大学(UG)と大西洋工科大学(ATU)の強力な支援を受け、適した専門的人材が多数集まることが期待されます。高度なスキルを持つ労働力があることは、アイルランドが移動性の高い海外直接投資先として魅力的な場所である理由の1つとなっています。アイルランド政府を代表し、Datavantがアイルランドを選んだことに感謝するとともに、Datavantのチームが今後、重要な仕事で力を発揮できることを祈念しております」

DatavantのCEOを務めるKyle Armbrester氏は次のように述べています。

「Datavantでは、医療における最大の課題の一つである断片化データを解決します。断片化された医療システムの中では重要なインサイトがサイロ化されたままであるため、ライフサイエンス、保険者、医療提供者の間でデータを移動、保護、利用することが困難です。そのため、患者や会員の健康状態をリアルタイムで完全に把握することが難しく、非効率、高コスト、予後不良を引き起こしています。当社のプラットフォームは、医療データを必要な場所に安全かつ確実に移動します。ゴールウェイに新設されたグローバル開発センターは、すべての健康上の意思決定が適切なデータを元に適切なタイミングで適切な形式で行われるべきだとする当社のビジョンを実現する上で、重要な役割を果たすものです。さらに、Ciaran O’Tooleがアイルランドの初期チームメンバーとして参加してくれることを嬉しく思います。彼とアイルランドチームとの長く実りある協力関係を楽しみにしています」

IDAのMichael Lohan長官は次のように話します。

「ゴールウェイにグローバル開発センターを開設するというDatavantの決定は喜ばしいニュースであり、IDAがアイルランドの各地で新たな企業誘致に成功していることを示すものです。Datavantのゴールウェイへの進出は、この地域で確立された医療技術クラスターにとって歓迎すべきことです。Datavantを心から歓迎するとともに、アイルランドでの成功をお祈りします」

Datavantのエンジニアリング・バイスプレジデント兼ゴールウェイ技術責任者であるCiaran O’Toole氏は、次のように述べています。

「アイルランドでDatavantの初期メンバーに加わることは私にとって大変光栄なことであり、ここで強力な技術チームを作り上げることを楽しみにしています。2027年以降も、技術職以外にもゴールウェイ拠点のチームをさらに強化していく予定です。ますます接続が進む世界において、特にデータの安全な転送が極めて重要な要素となっている昨今、Datavantはゴールウェイ、そしてアイルランドのテクノロジー分野に素晴らしい影響を与えるでしょう。当社がここゴールウェイで構築するソフトウェアが、現実世界の問題を解決し、医療におけるグローバルな意思決定に直接影響を与えることをとても楽しみにしています」

アイルランド政府産業開発庁 (IDA Ireland)について

アイルランド政府産業開発庁は、アイルランドの産業開発、海外からの直接投資等を推進する目的で設立された政府機関です。日本事務所では、過去40年間にわたり、欧州への進出を検討されている日本企業向けに、立地や人材、税制、優遇措置など各種最新情報の提供のほか、現地視察、進出計画の立案から進出後のサポートまで幅広い支援を行っています。

過去のプレスリリースは、https://www.idaireland.jp/latest-news をご覧ください。